理事からの声

●理事長 池島からのメッセージ

 


 

 こげら会の理念は「その人らしく生き抜く」というものです。ご利用者が地域で自分の個性を発揮して暮らしていくお手伝いをします。 ご利用者と私たち介護者は本来「お客様とサービス提供者」という関係です。

 私は民間企業のサラリーマンとして22年間働いたのち、こげら会で10年間、知的障がい児・者の方々とお付き合いをしてきました。その経験を通して、私たちの事業では「お客様とサービス提供者」という関係を越え、「地域で一緒に暮らす仲間」なのだと感じています。 

 知的障がいを持つ方々が、もっともっと地域に出て楽しく過ごしていただき、ご利用者も職員もパートタイムの方も、みんなで協力し、誰もが生き生きと輝き自分らしく生きていく。そんな仲間たちでありたいと思っています。




理事 森川からのメッセージ

 


 「福祉」とはどういう意味の言葉だと思いますか?簡単に言うと「幸福~しあわせ」という意味です。つまり私たちの仕事は、「人々が幸福になることを手伝う」ということに尽きます。では、どうやってそれを実現するのでしょうか?

 

 現行の障がい福祉サービスの元になっている法律は「障がい者総合支援法」というものです。そこで掲げられている重要なワードの一つに「意思決定支援」というものがあります。

障がい者福祉の現場で働いている者は、この意思決定支援をしなければなりません。意思決定支援は、意思形成支援・意思表出支援・意思実現支援の三つから成り立ちます。

 例えば「遊びに行く」という行為であれば、そもそも遊びに行った経験が乏しければ「自分で選ぶ」ことができません。私達は色んな所に遊びに行った経験があるから遊びに行く場所を自分で選ぶことができるのです。適切な支援による外出の経験を重ねることで、「どこに遊びに行きたい、何を食べたい」という「意思形成」ができるようになるのです。そしてその意思を言葉で伝えることが難しい方も多くいます。そこでも言葉以外の方法で本人の意思を汲み取るなど、「意思表出」の支援をします。あとは可能な範囲で本人の「意思実現」をすることをサポートすれば良いのです。

 人の幸福とは、つまるところこの意思決定のサイクルが上手く回っていることなのです。そこに何らかのバリア(障壁)があって上手くサイクルが回っていない、それこそが「障がい」と呼ばれる状態なのです。その状態、状況に上手く介入してサイクルが回るようにすることが「福祉」という仕事なのです。

 

 ここに紹介した意思決定支援は、私たちの展開する移動支援や行動援護のような11のパーソナルな支援が最も適しています。だから外出支援は必要不可欠なサービスの一つと言えるのです。