アドリブ【スタッフ・こげら日記】
2024-03-25
私は支援に入る前に、必ず過去の記録を確認します。
支援は、当時の状況や担当した支援者によって異なるのは当然ですが、
自分が支援に入る前に、どこでなにをしていたのかなど参考程度に確認するのです。
あるとき、支援中に記録にはない場面に遭遇しました。
あるご利用者の支援内容は「相談」です。
ご本人はその日のやりたいことをご自身で伝えてくださいます。
記録では主に動物園やショッピングを楽しまれているとのことでした。
ご本人と相談の上、その日の目的はショッピングとなりました。
目的のお店に向かう道中にカラオケ店の看板があり、
私から「〇〇さんは、歌うことはお好きですか?」と聞いたところ、
「昔、たくさん歌ったわ。久しぶりに歌おうかしら」との答えが返ってきました。
支援上の記録には一度もなかった行先。
その方が何を歌われるのかも知らず、
久しぶりのカラオケを私と一緒に楽しむことはできるだろうか?
と、様々な不安がありました。
ただ、せっかくのご本人からの希望なので、勇気をもってカラオケ店へ。
曲を入れる機械の操作を一緒に行い、
ご利用の年齢を参考に当時のヒットソングの一覧から
歌う曲を選んでもらうことができました。
彼女は歌がとてもお上手で、一緒に盛り上がることができました。
帰り道では久しぶりのカラオケに興奮されていたようで
たくさんの笑顔が溢れておりました。
私は支援者としてこれからも、
ご利用者のやりたいことにできるだけ寄り添えるよう
努めていきたいと思います。
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